“You’re right.” と言えば、相手が言っていることに対して「その通り」「そうだね」と返すときに使うフレーズですよね。
でも、それとは全く別の意味で使われることもあるんです。
ニュージーランドとオーストラリアでよく耳にする “You’re right.” とは、どんな意味なのでしょうか?
“Thank you” に対する “You’re right”
ニュージーランドやオーストラリアでよく耳にする “You’re right”。
それは、ちょっとした “Thank you” に対する返事として使われます。
例えば、建物の出入り口で自分が出ようと(入ろうと)していたら、他の人とタイミングが重なった場合。
「お先にどうぞ」と譲ってくれる人が多いので、そんな時私は “Thank you” と言って先に通らせてもらうのですが、それに対して “You’re right” と返してくる人がとても多いんです。
“You’re right=その通り” と思ってしまうと「ありがとう」「その通り」と、全く訳が分からなくなってしまいますが、この “You’re right” は「あなたは正しい」「その通り」ではありません。
本当にちょっとした “Thank you” に「問題ないですよ」「大丈夫ですよ」というニュアンスで返すフレーズなんです。
“You’re right” か “You’re alright” か
上に出てきなような、ちょっとした “Thank you” に返すシチュエーションでは、
- That’s all right.
- It’s all right.
- That’s OK.
などはどこの国でも耳にすると思いますが、私の周りでは、
- You’re alright.
もなかなかの確率で耳にします。なので、”You’re right” は “You’re alright” を早口で言っていて私が聞き取れていないだけだと思っていたら、実際に “You’re right” と言っていると知ってかなり衝撃でした。
ニュージーランドやオーストラリアでは “Thank you” に返す時に “ No worries” もとてもよく使われますが、”You’re right” は私の感覚ではそれよりももっと「なんでもない」ニュアンスが強いときに使われているように思います。
“Sorry” に対する “You’re right”
“You’re right” は、ちょっとした “Sorry” に返すときにも使われます。
例えば、うっかり誰かにぶつかってしまった時。”Oops, sorry!” と言うと “You’re right” と感じよく返してくれる人がいます。
その他にも、スーパーで自分が通路を塞いでしまっているのに気付かずにいて “ Excuse me” と言われた時に “Oh, sorry!” と言うと、”You’re right” と返されることがとても多いです。
これも “Thank you” に対する “You’re right” と同じで、本当に「なんでもない」というニュアンスが強いです。
日本語でも「ごめん/すみません」に「全然大丈夫よ」と返すことがありますが、それに近い感じではないかと個人的には思っています。
とても地域限定的な表現
今回紹介した意味で “You’re right” を使うのは、私が知っている限りではニュージーランドとオーストラリアだけで、アメリカでは使われていないようです。
私の周りではとてもよく耳にするので、オーストラリアやニュージーランド英語を必要としている方はぜひ覚えておいてくださいね。
■”Sorry” には “All good” で返すこともあります↓
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■”I’ll be right back” のような副詞の “right” の使い方も覚えておきたいですね。